MENU

タリキビメ(多紀理毘売命):日本の海を守る神様と宗像三女神の魅力

日本は四方を海に囲まれた島国であり、古くから海との深い関わりを持っています

海は日本人の生活に恵みをもたらす一方で、時には脅威ともなり、私たち徐々に自然に対する畏敬の念を育んでいきました

このような背景の中で、日本人は神々を崇める文化が生まれ、発展することになります。
太陽の神、風の神、海の神のように自然現象に対する神が生まれていきました

今回の記事で取り上げる海の神さまである宗像三女神の【タリキビメ(多紀理毘売命)】は、海の守護神として多くの人々に信仰されています。

海は多くの生き物たちが住まう世界であり、私たち人間にとっても近しい自然の1つです。
美しく素晴らしい存在でもありますが、環境が変わればとても恐ろしい存在にもなります。

テクノロジーや化学が発達したとしても、自然という大きな存在を制することは不可能だと私は考えます。

だからこそ我々にできることは【祈る】という事だけなのかもしれません。

今回の記事では、日本の海の守り神でもある宗像三女神の中からタリキビメを中心に、日本の伝統的な自然信仰や神の存在について探っていきます

古代から現代まで受け継がれてきた神という存在そして、海の守護神への信仰が私たちの生活にどのように息づいているのか、その魅力を一緒に紐解いていきましょう。

もくじ

日本の伝統的な信仰:自然と共に生きる文化の魅力

日本人の心の中には、古くから自然と共に生きる文化が息づいています。

山や川、海や森など、身の回りのあらゆる自然に神様が宿ると考える思想は、今も私たちの生活に深く根付いています。

この考え方は、日本の風土と密接に関わっています

四季折々の変化に富んだ自然環境の中で、人々は自然の恵みに感謝し、同時にその脅威を畏れ敬う心を育んできました。

例えば、田植えの前には豊作を祈る祭りが行われ、海の近くでは航海の安全を願う祠が作られていたりします。

こうした習慣は、自然と調和しながら生きてきた日本人の知恵でもあり、自然の力を畏れ敬う心から生まれた創造物であるとも言えるでしょう。

そして、この伝統的な自然観は私たちの生活に息づいています。
神社やお寺を訪れる際に手を合わせたり、初詣に行ったりする習慣は、こうした文化の現代的な表れと言えるのではないでしょうか。

自然と共に生きようとする文化は、日本人のアイデンティティの一部となっているのではないでしょうか。
この文化を理解することは、日本という国や日本人の心を知る上で大切な鍵となっているとわたしは考えます。

どんなに科学や技術が発達したとしても、世界を、自然を畏れ敬う気持ちは忘れてはいけないと私は考えます。

 謙虚で周囲の環境を受け入れて自分なりに解釈し、成長を続けていける。そんな人間でありたいと思います。

海の守護神たち:古代から続く航海の安全を願う心

日本は四方を海に囲まれた島国です。

古来より、海は日本人の生活に欠かせない存在でした。
しかし、海は恵みをもたらす一方で、時に大きな脅威となることもあります。

 そんな海との関わりの中で、日本人は海の守護神を崇めるようになりました

その代な存在が、宗像三女神です。宗像三女神は、タリキビメ(多紀理毘売命)、タギツヒメ(湍津姫神)、イチキシマヒメ(市杵島姫神)の三柱からなります。

これらの女神は、海の安全を守る神として広く信仰されてきました
特に、航海の安全を願う人々にとって、宗像三女神は重要な存在でした。

古代の遣隋使や遣唐使も、この神々に航海の無事を祈ったと言われていたそうです。
宗像大社は、これらの女神を祀る総本社として知られています。

福岡県の宗像市にあるこの神社は、古くから海の守護神を祀る聖地として崇められてきました。

現代でも、漁師や船乗りたちは航海の安全を祈って宗像大社を訪れます
また、一般の人々も交通安全や開運を願って参拝に訪れることが多いとのことです。

このように、海の守護神への信仰は、古代から現代まで脈々と受け継がれています。
それは、日本人の海に対する畏敬の念と、安全への願いが形になったものと言えるでしょう。

こういった背景の中からきっと【お守り】のようなアイテムが生まれていったのかもしれません。

私の好きな考え方の1つに【物】に対してなにかしらの力や意味を感じることができる精神性があります。

とても想像性に富んでいて素晴らしい考え方だと思いませんか。

宗像三女神について:海洋信仰の中心にいる神々の物語

宗像三女神は、日本神話の中でも特に興味深い存在であり、彼女たちの誕生には、壮大な物語が秘められています

古事記によると、宗像三女神は天照大神とスサノオの誓約(うけい)から生まれたとされています。

スサノオの十拳剣をアマテラスが三段に折り、天の真名井の聖水で清めた後、噛み砕いて吹き出した霧から誕生したのです

 三女神は、タリキビメ(多紀理毘売命)、タギツヒメ(湍津姫神)、イチキシマヒメ(市杵島姫神)と呼ばれ、それぞれが海の守護や航海の安全を司る重要な役割を担っているとされています。

宗像大社では、三女神がそれぞれ異なる場所に祀られています。

タリキビメは沖ノ島の沖津宮に、タギツヒメは大島の中津宮に、イチキシマヒメは本土の辺津宮に鎮座しています。

特に沖ノ島は「海の正倉院」と呼ばれ、古代から国家的な祭祀が行われてきた神聖な場所です。

宗像三女神の信仰は、古代の海洋民族である宗像氏によって始められたとされています。

彼らの海上交通の技術と、三女神への信仰が結びつき、やがて国家的な信仰へと発展していったのです。

現在、宗像大社とその関連遺産群は世界文化遺産に登録されています

宗像三女神の信仰が日本の文化や歴史において、重要な位置を占めているかを示しているとも見てとれます。

彼女たちは日本の海洋文化や信仰の重要な位置に存在し、古代から現代まで人々の心に深く根付いているのです

タリキビメの役割とは?宗像三女神の一員としての魅力

 タリキビメは、宗像三女神の中でも特に魅力的な存在です。

彼女の役割は、日本の海洋文化と深く結びついています。

タリキビメは宗像大社の沖津宮に祀られています。
沖津宮は沖ノ島にあり、とても神聖な場所として位置づけられています。
タリキビメの主な役割は、人々の航海の安全を守ることとされています。

古くから、様々な人々たちが航海の無事を祈ったとされています。

また、タリキビメは海の豊穣を司る神という1面もあり、漁師たちは豊漁を願って祈りを捧げていたようです。

名前の由来も興味み深く、タリキの【タ】は、多いという意図、【リキ】は霧を意味していることから「霧にまつわる神」として扱われることもあるそうです

つまり、海と霧の関係を示唆しているとも考えられます。

現代でも、彼女への信仰は続いており、交通安全や開運を願う人々が祈りを捧げています。

このように、タリキビメは海の神であり霧のような自然現象にまつわる神でもあり、私たちの自然観や信仰心に神秘的な側面を与えてくれる存在だともいえます。

そういった存在に多数の側面をもたせるのも、八百万の神を信仰する日本人独特のマインドなのかもしれませんね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、【タリキビメ】にまつわる事柄から生誕の話から由来まで大きく取り扱ってみました。

  • 日本の伝統的信仰は自然と共生する文化を反映している。
  • 海の守護神への信仰は古代から現代まで続いている。
  • 宗像三女神は海洋信仰の中心的存在である。
  • タリキビメは航海の安全と海の豊穣を司る多面的な神格である。

 日本の神々は、私たちの身近な自然や日常生活の中に息づいています。
特に海に囲まれた日本では、海の神々への信仰は古くから人々の心の拠り所となってきました。

 宗像三女神、とりわけタリキビメは、そうした日本人の自然観や信仰を象徴する神の一人ではないでしょうか。

目に見えない力が私たちの生活を守り、導いてくれるという思いは、現代社会においても変わらず受け継がれています

 神々への信仰は、単なる伝統や習慣だけでなくそれは、自然との調和や感謝の心、そして目に見えない世界とのつながりを大切にする日本人の精神性の表れなのではないでしょうか

これは私の主観的なものでしかありませんが、神に祈るという行為を通して、自分自身の【意識】が対象に向かう。または、おのずと世界や環境に対して【意識】が向かう

意識ができているから、常に安全に心がけるから海を安全に航海できる。
意識が周囲に向かっているから、微細な違いに気づいて自然の恵みを獲得できる。

祈る事を通して、意識が周囲に向かい、結果その祈りが叶う。と思うのです

神という対象を通して自分自身の意識を対象にしっかりと向かわせる。

私としてはとてもしっくりときますし、その行為自体がすごく身近で親近感があってとても良いのではないかと思ってしまいます。

 皆さまはどのようにお感じになられたでしょうか。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
もくじ