アマテラスオオミカミをご存じですか?
日本において、もっとも有名な神様ではないでしょうか。
アマテラスオオミカミ(天照大神)は、“天に照り輝く太陽”と言う意味で、その名の通り太陽を司る神様です。
太陽は、地球にとってなくてはならない存在で、すべての動植物の生育や生命の誕生に大きな役割を担っているものです。
“天照大神”という漢字から、あなたはどんなイメージが湧きますか?
私は、いかにも“神のイメージ”である後光が差す画が浮かびました。
日本神話において、アマテラスオオミカミはとても大きな存在で、“太陽を司る”以外にも様々な神として祀られています。
そんな日本神話の重要神であるアマテラスオオミカミを詳しく見ていきましょう!
誕生
アマテラスオオミカミの誕生については“古事記”と“日本書紀”によって記載が異なります。
古事記
アマテラスオオミカミの親となる夫婦神イザナギ・イザナミの神話に、イザナギが黄泉の国へ亡きイザナミを連れ戻しに行く話があります。
失敗に終わるのですが、黄泉の国へいったイザナギが日向の阿波岐原(現在の宮崎県宮崎市阿波岐原町)で身体を清めるために“禊”を行います。
その時に、左の目から誕生したのがアマテラスオオミカミです。
その“禊”の際に、右の目からはツクヨミ、鼻からはスサノオという弟達も誕生しています。
日本書紀
“国生み”を達成した夫婦神イザナギ・イザナミが、“天下の主”となるものを生もうと相談して誕生したのがアマテラスオオミカミです。
どちらにおいても、神話ならではの不思議な世界観ですよね。
とても興味心をそそられます。
様々な神として
さて、なぜアマテラスオオミカミがもっとも有名なのか。
もちろん理由があります!
日本神話において、また日本国においても、様々な神として重要な存在だからです。
一体どんな存在なのでしょう?
総氏神
日本神話には、八百万の神々がいるとされています。
その神々が住んでいるところが“高天原”(たかまのはら)です。
アマテラスオオミカミはとても高貴な神だったので、その高貴さから“高天原”を治めることになります。
つまり、八百万もの神々を統治する総氏神となったのです。
神々の頂点とも言えますね!
太陽を司る神
アマテラスオオミカミがどのような神様であるか、最も知られているのが“太陽の神”としてではないでしょうか。
その理由として有名なのが“天岩戸隠れ”の神話があります。
弟であるスサノオを恐れ、アマテラスオオミカミが天岩戸に身を隠してしまうストーリーです。
天照大神が隠れると、世の中が真っ暗になり、悪神たちが騒ぐようになりました。
他の神々は困ってしまい、何とかアマテラスオオミカミを天岩戸から出す方法を知恵の神に相談します。
たくさんの鶏を集め、一斉に鳴かせてみます。
この作戦は、“鶏が鳴くのは朝”の象徴になった所以です。
また、八百万の神々が総出でお祭り騒ぎをします。
この賑やかな様子を不思議に思ったアマテラスオオミカミは、天岩戸から出てきたのです。
アマテラスオオミカミが出てくると、世の中は再び光に照らされ平和が戻ったとされています。
私たちの日常でもそうですが、神話においても光がどれだけ重要なのかがわかるストーリーですよね。
それにしても、八百万もの神々のお祭りなんて想像もできないですね(笑)
皇祖神
アマテラスオオミカミは皇祖神としても祀れています。
皇族の始祖ということです。
ニニギノミコト(アマテラスオオミカミの孫)が地上世界を統治することになり、天上世界から降臨しました。
これを“天孫降臨”と言います。
さらに、ニニギノミコトはコノハナノサクヤビメと結婚し子孫を残します。
神話の中に残されている子孫系譜の最後が、初代の神武天皇であることから、その子孫にあたる天皇陛下は神の子孫になるのです。
アマテラスオオミカミは皇祖神として伊勢神宮に祀られています。
伊勢神宮には前述した“天岩戸隠れ”の神話で、お祭りに使用されたとされる“三種の神器”も祀られています。
皇祖神としてのアマテラスオオミカミを紐解いていくと、
「神様なの?人間なの?」
「神様は地上にいたの?」
と、不思議な感覚の疑問が湧いてきました。
神話に登場するものが実際に存在して祀られていると考えると、神話なのか実話なのかさえ、わからなくなりそうですね。
神話の多くが現実とは離れた物語ですが、アマテラスオオミカミの神話は現実とのバランスが絶妙だと思いました。
どの神としても、重要な地位にいることは間違いなさそうです。
日本という国において、いかに中心的な神様であったかがわかります。
ご利益
日本において重要な柱となるアマテラスオオミカミには、どんなご利益があるのか気になりますよね。
- 開運隆盛
- 勝運
- 健康祈願
- 子孫繁栄
- 合格
- 出世
- 五穀豊穣
- 国土安泰
- 国家安泰
- 所願成就
- 魔除け
- 厄除け
たくさんのご利益がありますね。
アマテラスオオミカミを祀る神社として、有名な神社をご紹介します。
伊勢神宮
2000年以上もの歴史がある神社です。
戦前まで、全神社の上に位置する神社とされていて社格は対象外でした。
アマテラスオオミカミのご神体とされる“八咫鏡”が祀られています。
皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)があり、アマテラスオオミカミは内宮にて祀られています
東京大神宮
江戸時代、伊勢までの参拝は生涯をかけての願いであったことから、明治天皇の時代に東京の“伊勢神宮の遥拝殿”として創建されました。
“東京のお伊勢様”と呼ばれ、アマテラスオオミカミを祀っています。
神前結婚式発祥の地です。
一緒に祀られている造化三神は縁結びのご利益があります。
その他、40都道府県以上の各地にアマテラスオオミカミを祀る神社があります。
重鎮な神様だけあって、全国各地から参拝をしたいという願いがあったのでしょうね。
あなたの身近な場所で、一度は参拝に訪れてみてはどうでしょう?
まとめ
アマテラスオオミカミとは
- 夫婦神イザナミ・イザナギから誕生する
- どの神としても重要な存在である
- 日本各地に祀られている
神々の頂点とされるアマテラスオオミカミ。
天界においても、地上界においても重要な役割を果たす“光”を司るアマテラスオオミカミは
“トップクラスの神”と言っても過言ではないでしょう!
生まれながらに高貴さを備えたアマテラスオオミカミは、まさに頂点に立つために生まれてきたようにも思えます。
地上界では、太陽をなくして生命体は生きていけません。
天界においても、神話を通して“光”は必要だと語られています。
その“太陽”を司るアマテラスオオミカミはとても偉大であることがわかります。
そんなアマテラスオオミカミを参拝しに、足を運んでみようと思う今日この頃です。