日本では、昔から受け継がれてきた神道という信仰があります。
宗教と聞くと、真っ先に仏教と思い浮かぶと思いますが、この仏教より古い宗教です。
あらゆるものに神が宿るという思想に基づく考え方です。
この、あらゆる(全て)ものという表現は、眼に見えるもの、というイメージを持ちませんか?
神道では皆さんが、想像する以上に神様が存在しています。
眼にみえないものにも神様は、宿っているそうです。
「都合よく、神頼みしますよね。」
私たち日本人は、無意識にDNAレベルで色々な神様の信仰をしてるとおもいます。
そんな神様の中には、性別がはっきり女性と明記されている神様が、存在していることは知っていますか。
その神様が、天宇受売命(アメノウズメ)という神様です。
こちらの神様が登場する神話が、いくつかあります。
「私も、聞いたことがある神話もありました。」
女性という響きだけで、親近感がわくのは私だけでしょうか?
アメノウズメの神話は、大変興味深い内容です。
私は彼女を一言でいうと、社交的なおてんば娘とお伝えします。
知れば知るほど彼女の虜になること間違いないです。
アメノウズメの業績から神格になるまでの道のりまでご紹介します。
神話に登場するアメノウズメ
神話とは、その国の文化や思想に追随した考え方をもとに、神などを主に登場させた物語です。
例えば、日本最古と伝えられている「古事記」や、よく耳にするギリシャ神話が有名です。
「日本には、素晴らしい文献がたくさんありますね。」
それでは、アメノウズメのお話をご紹介します。
「天の岩戸」の神話
天照大御神(アマテラスオオミカミ)が岩戸に隠れてしまったことにより、世界が闇に包まれた。
そこで岩戸を開けてもらうべく、岩戸の前で踊り狂ったのが彼女でした。
胸をさらけ出し更には、下半身まで出していたようです。
その様をみた神々は大笑いし、岩戸が開いたと言われています。
「やばい神様かな?」
でも、ものは考えようです。
この踊りがなかったら神々の笑いは、起こらなかったということですから、彼女は大いに健闘した、ということです。
これでこの物語「天の岩戸」は一件落着。
この儀式(アメノウズメの踊り)から鎮魂の儀式の起源と形付けられました。
彼女は、偉業を成し遂げました。
「天孫降臨」の神話
天照大御神(アマテラスオオミカミ)の命を受けた天孫(ニニギノミコト)は、天から地(現在の宮崎県日向の高千穂とされています)に舞い降りる際にアメノウズメは道案内役を仰せつかりました。
道中、のちに夫となる猿田彦命(サルタヒコ)が行く手を阻みましたが、彼女がサルタヒコを説得し、ニニギノミコトは本来の命を成し遂げということです。
「彼女がどうして、大役を命じられたのか?」
アメノウズメの人となりに注目があつまりますよね。
ナマコの口を切り裂いた神話
アメノウズメは、サルタヒコを送り終えた後、海にいる魚という魚に声をかけて「ニニギノミコトに仕えてもよいか?」と、魚たちに尋ねます。
それに魚たちは、口々に「仕えます」と答えました。
しかし、そこにいたナマコだけは、何も答えませんでした。
するとアメノウズメは「この口が何も答えぬか」と怒り、小刀で切り裂きました。そのため現代では、ナマコの口は裂けているといわれています。
「段々と、見えてきましたよね、彼女の正体が。」
これらの神話から見えてくる、アマノウズメの役割と性格が、後の神格化へと続いていきます。
神話から続く神格化へのながれ
神話から見えてくる、アメウズメの本性がよくわかります。
これらのことから、彼女だからこそ、成し遂げられた様々な逸話。
興味深いですよね。
「こんな彼女の性格は、私は好きです。」
「やる時はやる。必要ですよね。」
ここからどのような神格化へと続くのか、どんな役割を持ち合わせていたのか、紹介していきます。
ご紹介した神話からこの3つの性格というか役割がわかります。
芸術性に長け、呪術性も持ち合わせた舞
「天の岩戸」から彼女が一心不乱に踊ったことをきっかけに、結果、場は収まりこれこそが、現代の「鎮魂の儀式」の起源とされています。
これには、呪術的な力もあったようです。
仲介役として交渉力のある立ち振る舞い
アメノウズメは、「天の岩戸」で神々の間と、更にアマテラスとの間も取り持ちました。
「天孫降臨」では、アマテラスから命をうけたニニギノミコトの案件役として、アメノウズメは、道を阻むサルタヒコと交渉し、二人の間を取り持ちました。
大胆な決断力(行動力)
「天の岩戸」では、ほぼ全裸かと見まがう程の露出をして、舞踊り。
「天孫降臨」では、サルタヒコと交渉する際には、上半身を露にし。
そして、衝撃的だった「ナマコの口裂き事件」です。
「誰が聞いても、納得ですよね。」
「感服いたいします。」
これらの活躍から、色々な方面で注目され、どの場面でも重要な役割をはたしたアメノウズメは、神格化になる所以を持ち合せていたと思います。
芸能の神として、日本の祖神
今まで紹介してきたようにアメノウズメは多方面で大活躍してきた女神様です。
彼女は他の神様方、同様にたくさんの名前をもっています。
少しご紹介すると…
- 天細女命(アメノウズメノミコト)
- 大宮売神(オオミヤノメノカミ)
- 宮比神(ミヤビノカミ)
- 猿女君(さるめのきみ)
まだまだ名前は、存在します。
これらの名称や神話からアメノウズメが担っている神格を紹介します。
✩芸能の神 ✩芸術の神 ✩舞楽の神 ✩俳優の神
✩鎮魂の神
日本の芸能関係者にとっては、切っても切れない神様です。
一心不乱に没入して、魂こめて演じきる、まさにアメノウズメそのものです。
こんなアメノウズメをお祀りする神社が日本各地に点在しています。
「ここには、芸能関係者じゃなくても興味をそそります。」
熱い魂を持ったアメノウズメらしく芸能関係だけではない
縁結び&夫婦和合(サルタヒコ神との結婚)
交通安全(案内役)
五穀豊穣(魚達との信頼?)
などのご利益があります。
「ほんとうに楽しい女神様です。」
彼女と出会える主要な神社
- 鈿女神社(長野県北安曇郡松川村)
- 荒立神社(宮崎県西臼杵郡高千穂町)
- 千代神社(滋賀県彦根市)
- 車折神社の中の芸能神社(京都市右京区嵯峨)
名前同様、他にもありますのでご参照ください。
参考文献:Wikipediaより
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%8E%E3%82%A6%E3%82%BA%E3%83%A1)
まとめ
- 神話に登場するアメノウズメ
- 神話から続く神格化へのながれ
- 芸能の神として、日本の祖神
私がアメノウズメを知ったとき、すごくウキウキした気持ちになりました。
「竹を割ったような」とは、彼女のことを表しているのだと思います。
気持ちいい位に潔く、噓のない感じが何処か神様ではなく、人間くさい感じがしました。
「こんな神様なら、本当にご利益がありそう」
目の前の与えられた役割を全うし、そして伴侶となる神様にも出会いました。
彼女は、絶対にサルタヒコ神に見初められたに違いないと私はおもいます。
間違いない。
「そんなこと、文献には詳しく記載はないですが」
どんな、男性でも好きになりますよね。
彼女が女性だから、余計に親近感がわくのかも知れません。
だからこそ、アメノウズメが祀られている神社に参拝して、是非ともアメノウズメグッズを身に着けたいです。
なんか凄く、ご利益がありそうな予感です。