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海の神様中筒之男神(ナカツツノオ)とはどんな神様か徹底解説!

日本の神話や伝説には数多くの神々が登場します。
しかし日本人でも古事記や日本書紀について詳しい人はあまり多くおらず、それらの書物に登場する神々について知らないことも多いです。

私も古事記や日本書紀の名前は聞いたことがありますが、どちらも読んだことはないのでどのような神様が出てくるのか詳しくは知りませんでした。
最近は有名な神様であればゲームや小説などに登場するため、名前は聞いたことがあったりしますが、マイナーな神様となるとよく知らないこともたくさんあります。

今回は海に関連する神として知られる住吉三神の底筒之男神(ソコツツノオ)、中筒之男神(ナカツツノオ )、上筒之男神(ウワツツノオ)の三柱の神々の中から、中筒之男神(ナカツツノオ)がどのような神様なのかを紹介していきます。

もくじ

日本神話ってどんなお話し?

神様のお話をするのなら日本神話について理解しておくとよりわかりやすいので、まずは基本となる日本書紀と古事記の違いについてお話しします。

古事記について

古事記は神代(かみよ)から推古天皇の時代までについて書かれた全3巻の書物で、人物(神様)を中心とした英雄譚のようなストーリー重視で書かれています。
神代の時代について書かれているのは3巻のなかでは1巻のみで、残りの時代は歴代天皇家つまり人の時代のお話しとなります。

日本書紀について

日本書紀も神代から持統天皇の時代までについて書かた全30巻の書物で、出来事を年代順に記載しているため、歴史書のような性質が強くでています。
神代について書かれているのも30巻中2巻のみで、残りは人の時代について書かれています。

どちらも名前は知っていましたが、きちんと読み比べたことがありませんでした。
それぞれ物語形式と歴史書という違いがあることや、日本書紀が30巻もあるなんていうのはビックリです。

今回取り上げる住吉三神についてですが、古事記と日本書紀では名前が少し違いますがどちらも同じ神様のこととなります。

古事記 底筒之男神
ソコツツノオ
中筒之男神
ナカツツノオ
上筒之男神
ウワツツノオ
日本書紀 底筒男命
ソコツツノオノミコト
中筒男命
ナカツツノオノミコト
表筒男命
ウワツツノオノミコト

中筒之男神(ナカツツノオ)の誕生

国生みを行った事で有名なイザナギとイザナミですが、様々な神々を生み出しました。
しかし、イザナミが火之神であるヒノカグツチを産み落とす時に大やけどを負ったために亡くなってしまい、夫のイザナギが再びイザナミと出会うために黄泉の国を訪れます。

黄泉の国でイザナミと出会うことは出来たのですが、既に黄泉の国の住人となっており変わり果てた姿になっていることを知り、逃げ出すことになりました。

イザナギとイザナミの黄泉の国にまつわるお話しは有名なので私も知っていましたが、この後に続くお話しは知りませんでした。

イザナミの命で黄泉の国の住人から妨害を受けながらも無事黄泉の国を脱出し、穢れた体を清めるときに様々な神様が生まれました。

まず、身につけていた衣装を脱ぎ捨てたところから十二柱の神々が生まれました。
次に穢れた体に付いた垢を落としたところ、二柱の禍津日神(マガツヒノカミ)が生まれました。
その禍(まが)を直そうとするために二柱の直毘神(ナオビノカミ)と伊豆能売(イズノメ)という3人の神様が生まれました。

あるゲームの主人公で直毘神(ナオビノカミ)がモチーフとなったキャラクターがいるのですが、これが元ネタだったんですね。

その後、水の底で身を清めると底筒之男神(ソコツツノオ)と底津綿津見神(ソコツワタツミノカミ)の二柱がうまれ、水の中程で身を清めたときには中筒之男神(ナカツツノオ)と中津綿津見神(ナカツワタツミノカミ)の二柱、最後に水の表面までくると上筒之男神(ウワツツノオ)と上津綿津見神(ウハツワツミノカミ)が生まれました。

最後に顔を洗うと、左目からは天照大神(アマテラスオオミカミ)、左目からは月読命(ツクヨミノミコト)、鼻からは須佐之男命(スサノオノミコト)がうまれました。

この三柱の神様はとても有名ですね。

中筒之男神(ナカツツノオ)とはどんな神様?


黄泉の国から帰り身を清める中で生まれた神々のうち、底筒之男神、中筒之男神、上筒之男神住吉三神として住吉大社にて現在も祀られています。

中筒之男神(ナカツツノオ)は水の中で生まれたこともあり、水の神様とされています。

日本は海に囲まれた国なので水難に対しては今も昔も大きな被害を被ったため、自然に対する畏怖が強いのは変わらないようですね。

住吉三神にまつわるお話しで最も有名なのは、仲哀天皇の時代に熊襲(くまそ)、隼人(はやと)ら地方部族が大和朝廷に対して反乱を起こしたときに、神功皇后が住吉三神の加護を受けて朝鮮半島を戦わずして従えることが出来たというお話しです。

中筒之男神が祀られている住吉大社について


神功皇后が新羅を平定して帰還する途中に住吉三神を祀る場所を探していると、摂津国の住吉という土地で松の木に三羽の白鷺がとまったため、ここに社を建てたというのが始まりとされています。

パワースポットとして有名になるところには、こういった鳥が導いてくれるお話しが多いと私は思っていますが、神様の使いとして飛来してきてくれているのでしょうかね?

住吉という土地は朝鮮や中国との海洋貿易が盛んな土地柄でした。
後の世では遣唐使や遣隋使が出発する前に航海の安全を祈願して旅立ったとのことです。

現在は街の中にありますが、当時は海の近くにあり航海の守護神として祀られていました。
今も昔も海の安全を守ってくれる神様なんですね。

まとめ

  •  日本神話で中筒之男神(ナカツツノオ)がどのようにしてうまれたのか
  •  中筒之男神(ナカツツノオ)とはどんな神様なのか

今回は住吉三神として祀られている中筒之男神(ナカツツノオ)がどのようにしてうまれ、どのような神様なのかを紹介しました。

中筒之男神(ナカツツノオガミ)は海の神様であることから、全国の海運業の方々から商売繁盛を祈願して親しまれています

私は中部地方に住んでいるためか住吉三神についてあまり詳しく知りませんでしたが、九州や大阪では有名な神社だったんですね。

あと、日本昔話で有名な一寸法師のお話しにもこの住吉大社が登場します。
一寸法師のお話しが語られるような時代から馴染みが深かったんですね。

住吉三神が祀られている住吉大社はパワースポットとしても有名なので、皆様も是非一度遊びに行ってみてはどうでしょうか?

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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