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タカミムスビは影の実力者!あまり知られない日本神話での活躍とは?

私たち日本人の中で、日本神話について詳しく知る人は少ないのではないでしょうか?

私自身も神様はひとりだと勝手に思い込んでいて、いろんな神社にお参りすることがありますが、いつも自分の心の中で想像する同じ神様に祈りを捧げていました。

しかし、日本神話の内容に触れてから、神社にはそれぞれ違う神様が祀られていて、その土地や神社にまつわるお話があることを知り、自分の無知さを反省することに…。

日本神話の『古事記』で初めに登場する神様たちのなかに、タカミムスビという神様がいます。

たくさんの神様の中でも実態が曖昧であまり知られていませんが、日本のために活躍した神様だということを知り、私の中で気になる存在となったのです。

あまり登場しないのに、別格の神様として扱われているのはなんでだろう?

この神様のことを知りたい

と思い、タカミムスビについて色々調べてみました。

今回は、あまり知られていない日本神話でタカミムスビはどんな神様なのかを探って行きたいと思います。

この記事を読むと、タカミムスビのご利益を受けたくなること間違いなしです!

もくじ

意外と知らない日本神話

そもそも日本神話とは、誰が作ったどのような物語なのでしょうか?

日本神話は大昔から日本各地に伝わる物語で、『古事記』が代表的な書物です。
世界の始まりや神様たちの出現天皇家の歴史などが記されています。

『古事記』は、第40代天武(てんむ)天皇が書き始め、各地でそれぞれに伝えられてきた日本の歴史を順番に編集して作ったものです。

多くの編集者で作られており、30年程後の43代元明(げんめい)天皇のときに完成し、上巻・中巻・下巻と構成されています。

たくさんの個性的な神様が登場し、それぞれ日本各地で活躍した神様の物語です。
今でいう冒険アクションファンタジーっぽくて少しワクワクしますね!

日本神話はおとぎ話のような架空の物語なので、学校で習うことはありませんでしたが、世界・人間・日本の始まりという興味深い内容が書かれています。

アニメやゲームでは神話に登場する神様が出てきたり、日本サッカー代表のエンブレムに八咫烏がいたり、日常の身近なところで神話に関わるものが使われています。

私が好きな新海誠監督の『君の名は』や『天気の子』、『すずめの戸締り』などの映画は、日本神話と関わりのあるお話です。
日本神話がヒントになっていたり、古い時代の日本に関わるエピソードが出てきます。

映画を観たことがある方も、日本神話を意識してもう一度観てみると、また新たな角度から観ることができると思います。

タカミムスビはどんな神様?

古事記で高御産巣日神(タカミムスビノカミ)は、天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)に次いで登場する、日本で2番目に現れた神様です。
高御産巣日神(タカミムスビノカミ)・神産巣日神(カミムスビノカミ)が同時に登場します。

タカミムスビについて

  • 性別:独神(ひとりがみ)
  • 別名:高木神(タカギノカミ)、高皇産霊尊(タカミムスビノカミ)
  • ・神格:生成の神、高木の神、太陽神

    独神(ひとりがみ)という性別を持たない神様ですが、子どもが6人もいます。
    男神の属性を持っており、一緒に登場する神産巣日神(カミムスビノカミ)を女神とする、男女対の神様として考えられています。

    性別を持たないが子どもがたくさんということにも、別格なのが伝わってきますね。
    このことを知ったとき、私はキリスト教のマリア様の『処女受胎』を思い浮かべました。
    マリア様が処女で子を授かったお話は、キリスト教の神話になっていますね。

    国や信仰が違っても、神話には似たようなお話がありとても驚きます。

    高御産巣日神の別名『高木』は背の高い木を表しており、天に伸びる高い木の神格を持つといわれます。

    古事記では『高御産巣日神』、日本書紀では『高皇産霊尊』と書かれています。
    神名の「産霊(むすび)」は生産や生成という意味ですが、本来は高木が神格化された神とされます。

    世界が初めて生まれたときのことを示す、天地開闢(てんちかいびゃく)のときに現れた最初の三柱(造化三神)の別天津神(ことあまつかみ)のひとりです。

    アメノミナカヌシは森羅万象を司り、宇宙全体を現した神。
    タカミムスビは天を、カミムスビは地を司る神だと考えられています。

    タカミムスビは皇室と深い関係を持つ神様で、天皇守護の八神が祀られる『八神殿(はっしんでん)』に祀られていました。
    現在は皇居の神殿に合祀されており、他の神々とは別格だということが分かります。

    タカミムスビの活躍

    タカミムスビには、どのような武勇伝があるのでしょうか?
    『古事記』と『日本書紀』において、タカミムスビは天孫降臨・国譲り・神式東征などに登場します。

    古事記では出番があまりないですが、高天原の最高神を天照大御神(アマテラス)、最高司令神がタカミムスビと位置付けられています。

    天孫降臨

    天孫降臨とは、神様が天上から下界へ降りることで、アマテラスの命令を受けた瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が、高天原から日向国(ひゅうがのくに)の高千穂(たかちほ)に降り立つお話です。

    タカミムスビはアマテラスとともに天孫降臨を指令する一方で、日本書紀ではひとりで降臨を指揮して、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)を真床追衾(まどころおうふすま)で包んで天降りさせたという説があります。

    日向国は現在の宮崎県に当たります。
    宮崎県と言えば、プロ野球のオフシーズンで選手たちがキャンプを行うことで知られていますよね。

    一年中温暖な気候で日照時間が長く、過ごしやすいし体が順応しやすい土地です。
    プロ野球ファンの私は、いつか宮崎キャンプを観に行きたいと思っています。

    日向国が選ばれたのは、

    人間や神様も、気候が良く快適に過ごせるからなのでは?

    と勝手に想像する私…。

    国譲り

    タカミムスビは国譲りのときにアマテラスの近くで暗躍します。
    アマテラスの指示はタカミムスビに一度委ねられてから、他の神々に伝えられました。

    国譲りは、日本列島の地上の支配権を大国主(オオクニヌシ)からアマテラスに受け継ぐという神話です。
    アマテラスが出雲に天若日子(アメノワカヒコ)を送りますが、8年経っても帰ってきません。

    そこでキジを使いに送りましたが帰って来ることはなく、血の付いた矢が高天原に飛んで来たのです!
    アマテラスがタカミムスビに相談すると、タカミムスビは出雲に向かって矢を射ます。

    矢はアメノワカヒコに当たり、アメノワカヒコは亡くなってしまいました。

    地上に降りたアメノワカヒコは、結婚して出雲に落ち着いてしまい、大切な指名を8年も放っていました。
    おまけに出雲の統治権をも狙うように。

    日本神話では、人間と同じように様々な性格の神様が登場することに驚きました。
    驚くような行動をとる神様やわがままな神様など、それぞれの個性がとても強いです。
    神様の社会も、私たち人間社会と似ていてなかなかうまく行かないことがあるのですね。

    神武東征

    国譲りが行われた後、しばらく出番のなかったタカミムスビは、神武東征(じんむとうせい)で再び活躍します。

    神武東征は、神武天皇が日向を出発し、中洲(なかつしま)を目指して東へ向かいます。
    数々の困難に会いながら、最終的に橿原(かしはら)の地を選び、初代天皇として即位するお話です。

    神武天皇が敵の苦しんでいる時に、布都御魂剣(ふつみたまのつるぎ)を下したり、八咫烏を派遣し助けます。
    タカミムスビは最高司令神として、命令を発動する手腕に長けている神様です。

    アマテラスの陰に隠れて、あまり一般的に知られていませんが、かなりの実力を持っていたのですね。

    タカミムスビのご利益

    z地に伝わる物語で『古事記』『日本書紀』が代表的な書物

    • タカミムスビは日本で初めに現れた造化三神のひとり
    • タカミムスビは天孫降臨や国譲り、神武東証で最高司令神として活躍した
    • 新しいものを生み出し、成就させる力に長けている神様

    タカミムスビの別名である高木神は、アンドロメダ星雲の和名でもあるそうです。
    古代に地球の道標だったアンドロメダは、地球の歳差運動の影響から次第にその役割を果たせなくなりました。

    古代からタカミムスビは地球人の道標として、私たちを正しい方向に導いてくれる神様だったのだと思います。

    登場が少ないながらも日本神話でタカミムスビは、神々が暮らす高天原で最高司令神として、神々を導く役割を担っていました。

    日本神話で登場する神々の実態や実在した証拠はないですが、どのお話にも驚きや楽しさがあり、興味を掻き立てられます。

    また、神様を信じることで救われたり、心が満たされて充実した日々を送ることができると思います。

    世の中が実態のある物に価値があるとされた“土の時代”から、自由な発想や想像力が重視される“風の時代”へ突入した現在。

    これからは日本神話のような実態がなくても、ロマンのあるもの、信仰心や神様への感謝など、見えないものに目を向けることも大切になって行くのではないでしょうか?

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